プロジェクトの構成・事業内容

プロジェクトは以下の三つの具体的事業によって構成されている。モデルとなったのは2008 年度に実施した九州近海における水中文化遺産データベース作成事業である。

  1. 水中文化遺産委員会
  2. 全国水中文化遺産調査
  3. 水中文化遺産の情報の発信と公開

水中文化遺産委員会

水中文化遺産に関して専門的見地から議論を行う。そして、具体的な取り組みの方向性を示していく。

水中文化遺産調査

大学等の調査機関や研究機関と協力しながら、水中文化遺産の位置、年代、性格、歴史的意義など基本的な情報を収集し、情報の集約を図る。調査の内容は日本全体の海域を網羅する水中文化遺産分布調査及び資料収集、海底から引揚げられている水中遺物調査等である。遺跡の重要度や性格に応じて、潜水確認調査や試掘調査を実施する。そして、調査成果に基づき、日本の水中文化遺産のデータベースを作成する。

情報の発信と公開

水中文化遺産を広く公開し、周知することが必要かつ重要である。水中文化遺産委員会の助言を得ながら、日本の水中文化遺産に関する情報の発信と公開を積極的に行う。

(a) 記者発表、ニュースレターの発行
広く調査成果を知ってもらうために記者発表やニュースレターの発行を行う。
(b) 水中文化遺産調査に関する報告会の開催
一般の方たちを対象とした調査成果の報告やシンポジウムを開催する。
(c) インターネット上での情報公開
誰でも水中文化遺産の情報を入手することができるようにネット上で情報公開する。
(d) ヴァーチャルミュージアム製作
海底遺跡の調査や見学を疑似体感できるヴァーチャルミュージアムを製作する。
(e) 企画展の開催
実際に水中から引揚げられた遺物などを展示して、調査成果を紹介する。
(f) 研究誌と調査報告書の刊行
水中考古学の学問的確立のために専門学会向けに調査報告書や研究誌を刊行する。

プロジェクトの構成・事業内容